杉田勝です。
最近世界トップテンの長者番付に異動があったようだと複数のメディアが伝えています。面白いもので、その基準になっているのがバークシャー・ハサウェイのウォレン・バフェット氏。バフェット氏は今年寄付額を増やしたので、長者番付で順位が落ちたため、彼の収入を誰が抜いたかというお話。
まず、インド最大の民間企業であるリライアンス・インダストリーズの会長であり、筆頭株主でもあるムケーシュ・アンバーニー氏の資産が今年急増したことで、順位に異動があったようです。
リライアンス・インダストリーズは、ウィキペディアによると、「インドマハーラーシュトラ州ムンバイに本社を置く、石油化学を中心に、石油・ガス開発、小売、インフラ、バイオテクノロジーなどの事業を手がけるインド最大のコングロマリットである。筆頭株主は、インド一の富豪であるムケシュ・アンバニ。」とあります。
ブルームバーグによると、「アンバニの富は急上昇しましたが、彼は先月世界で最も裕福な人々のトップ10クラブで唯一のアジアの大物になりました。バフェット氏の財産は、今週29億ドルを慈善事業に寄付した後に減少しました。オマハの賢人として知られている89歳は、2006年以降、370億ドル(3兆9,960億円)を超えるBerkshire Hathaway Inc.の株を寄付した後、ランキングを下げることになりました。最近、Berkshire Hathawayの株価も低下傾向です。」と伝えています。
ムケーシュ・アンバニ氏がウォーレンバフェットよりも豊かになったということなのですが、アンバニ氏は現在63歳、地球上で8番目に裕福な人物となったそうです。つまりバフェット氏は9番目になったわけです。ちなみにアンバニ氏は、昨年は世界20位くらいでした。
ところで、2020年4月時点での世界トップ10は次のような顔ぶれになっていました。
1.ジェフベゾス 1,130憶ドル(12兆2,040億円) アマゾン最高責任者
2.ビルゲイツ 980億ドル(10兆5,840億円) マイクロソフト創業者
3.ベルナール・アルノー&ファミリー 760億ドル(8兆2,080億円) ルイ・ヴィトンCEO
4.ウォーレン・バフェット 675億ドル(7兆2,900億円) バークシャー・ハサウェイCEO
5.ラリー・エリソン 590億ドル オラクル創業者
6.アマンシオ・オルテガ 551億ドル ZARA創業者
7.マーク・ザッカーバーグ 547億ドル フェイスブック創業者
8.ジム・ウォルトン 546億ドル ウォルマート創業者の三男
9. アリス・ウォルトン 544億ドル ウォルマート創業者の娘
10. ロブ・ウォルトン 541億ドル ウォルマート創業者の長男
バフェット氏のバークシャー株の下げも目立っています。バークシャー・ハサウェイB株は1月中旬に今年の最高値231.61ドルを付けた後、他の株同様3月下旬に159.5まで31%ダウンした後、203.33ドルまで60%戻したものの最近のバフェット氏の投資判断に陰りが見えてきていることが嫌気されているためか再び下がって来ていました。
予断ですが世界最大のスーパーマーケットであるウォルマートってすごいですね。3人兄弟の資産を合わせると1位のジェフベゾス氏を悠に超えています。
さて、もう一人バフェット氏を抜いたということで注目を浴びている人がいます。今度も7月12日のブルームバーグですが、「米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の純資産が米資産家ウォーレン・バフェット氏を抜いた。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、マスク氏(49)の純資産は10日にテスラ株が11%急伸したことを受け61億ドル(約6500億円)増加。これにより、マスク氏は世界7位の富豪となった。
マスク氏はテスラの発行済み株式の約2割を所有しており、これが705億ドル(7兆6,140億円)の資産の大部分を占める。同社株は今年269%上昇。
バフェット氏の純資産は8日発表された慈善団体への29億ドルの寄付に伴う減少があったほか、同氏率いる保険・投資会社バークシャー・ハサウェイ株もこのところおおむね横ばい状態にある。」と伝えています。
まだ赤字会社のテスラ株ですが、先週先々週の2週間で株価は50%上昇しました。今年だけで269%上昇しています。この上昇には出来高がついてきていないので、この株価が続騰するかどうか少し疑問が残りますが、このまま上がるとトップ3に瞬間的に入ることもあるかもしれません。金余りの時代のアメリカンドリームですね!
杉田 勝